あけの星学園で職員として働いた経験を通じて、社会的養護の現場のリアルな一端をお伝えします。この施設は児童の生活支援だけでなく、心のケアにも力を入れており、スタッフ間の連携も比較的良好でした。ただ、現場の仕事量は膨大で、日々の業務に追われる中で十分なケアを提供する難しさを感じる場面もありました。例えば、夜間のトラブル対応や学校・医療機関との連携業務など、多岐にわたる業務が重なり、時間や体力に追われることがしばしばありました。また、職員として苦労した点は、子どもたち一人ひとりの背景が多様であり、時に深刻なトラウマを抱えている場合があることです。それぞれに合ったアプローチが必要なため、画一的な対応ではなく、柔軟性と深い理解が求められました。一方で、子どもたちが少しずつ笑顔を取り戻し、成長する姿を間近で見られるのは大きなやりがいでもありました。課題としては、施設全体の人手不足や待遇の改善が挙げられます。社会的養護の重要性を認識しつつも、現場の声が十分に反映されていない印象も受けました。今後、より多くの人々がこの分野に関心を持ち、支援体制が整うことを願っています。